ブドウ畑の空に乾杯

いつものごとく、人生の予定変更

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朝、ちょっと寝坊したので仕事場に着くのがいつもより遅くなった.
遅刻してすみません...と思いながら車を停めたけど
みんな遅刻していてまだ誰も来ておらず、ワイナリーも施錠されたまま.
いい職場だ. こういうの日本語では「ゆるい」とか言うのだろうか.

誰もいないのでメインキャンパスへ出かける.
来学期の学費を支払うため.

仕込み期間中の真面目な働きぶりが認められて(なのかどうかは知らんが)
来年1月から、仕事しつつ授業一つ受けてもいいことになった.

だから(その単位が取れれば)来年5月に卒業するぜ.

その後のことはまだ考え中ですが、とりあえず日本へ帰ります.

醸造家ジョンからは卒業したら俺の仕事を代わってくれないか、
そうすれば俺も学業に専念できるし、君ならできるよ、
今でもほとんど一人でやってるんだから、と言われたけど
それはちょっと無理だと思う.

来年の仕込みもこのワイナリーで過ごしたい気持ちは確かにある.
でもその理由は、今年自分が造って面倒を見ているワインの変化や熟成を見守りたいから、ということに過ぎない.

仕込んだワインの品質を落とすことなく最後まで管理して世に送り出したいとは思う.
だがここでは毎年人員も大きく入れ替わるし、授業の学生もなだれ込んでくるし
自分の思い描くような技術や品質を目指すのも大変難しい.
来年仕込みをすれば、またそのワインの熟成を追いかけたくなって同じことの繰り返しだろう.

ワインのためという名目でもう一年ほどここに留まることはできるけど、
その行為にはかなりの割合で惰性も含まれていて、
自分がどんな場所でどんな生活をしたいのかということを考えた時、
間違いなくそれはこの街ではないし、ここから出て行った場合に得られるはずの経験やチャンスを
逃すことになっていくと思った.

それにアメリカに暮らしたいとか英語で仕事したいという人がいるけど、
そういう考えはそれでいいとして、でもそういう人の気持ちが私にはよくわからなくて、
まあとにかく正直なところ英語しゃべるのも疲れるし、この国とこの街の生活にも飽きている.

たぶん6月くらいには帰れるといいなあ.

と、少し日本での生活が現実味を帯びてくると、楽しい気もするし煩わしい気もする.
生活の細かなこと全て、また一から選びなおして立て直さなければいけないからだ.

どこへ住もうか.

何の職業に就き、どんな男と酒を飲み、どこで映画を観ようか.
などと考える.

新しい生活が待っている.
全てが完全に真新しいわけではなく、見知った土地の見知った人々に近しく、かつ新たな生活だ.


今の仕事を責任持ってきちんとしたかたちで勤め上げること、
醸造学で学位を取得することだけは確実にやっておきたい.


ワインを愛している.
実に深みにはまったような状態だ.


毎日眼を開いて吸収できる知識も技術もすべてこの体内に蓄えておこう.

by saitomy | 2008-11-13 03:00 | ワイン・ブドウ アメリカ編
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