ブドウ畑の空に乾杯

ある日曜

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昨日は夕方クラスメイト氏から電話があって、
今のおうちに越してきて初めてのお客様を迎えた.

彼はどんなに寒くても短パンで自転車に乗っているような人だ.
そしてどんなカッコいい洋服よりも、ワインその他の酒類を買うことにお金を使う.
だけど、一ヶ月間、炊いた米だけ食べ続けて
浮いた食事代をワインにつぎ込むのはどうかと思うが...
まあ彼がそうしたいのだから何も言わないけど.
そしてすばらしいお酒に出会ったときは、いつまでも目を閉じてその香りを嗅いでいる.

授業中は静かだが、朝は誰よりも早く学校に来て、
ずっと先生に質問しているのを私は知っている.

まあ要するに、その彼が、ワイン持参で来てくれた.

ワイン飲みつつ、ギター弾きつつ、喋り、歌ったり.
もちろん酒の話ばかりなのであるが.
ラムのこと書いてある本などパラパラとめくりながら、とてもメローな時間を過ごした.

ワイン醸造に関しても、そのほかのお酒づくりに関しても、
いろんなアイディアが次々に出てくるので楽しい.
でも彼の将来の成功のために、そのアイディアはここには書かないけど.

最後、カルヴァドス出してあげたらとても喜んでた.
彼は蒸留酒作りが得意で、自分で蒸留器組み立てたりする.
どこからか麹を手に入れて、sakeも造ってるらしいな、どうやら.

「そろそろ帰るわ」と言い出した頃には、外は雨で、
雨降ってるけどどうしようか、ちょっと様子を見ようなどと言っている間に
彼は眠くなったらしく、リビングのカウチで横になって寝てしまった.

後で寒かろうと思って毛布を追加で掛けにいったら
寝ぼけたまま「サンキュー...」と言ってニコッとしていた.
暗闇の中で開く男の子の眼の輝きを久しぶりに見た気がする.
美しかった.

朝になって眼が覚めたら、貸した枕と、毛布が、きちんとたたまれて置いてあって、
彼と彼の自転車は姿を消していた.
太陽が照って、でも風はとても強く、
その後はずっと天気雨が降ったりやんだりの一日だった.

by saitomy | 2008-01-27 03:00 | ワイン・ブドウ アメリカ編
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