ブドウ畑の空に乾杯

未来の選択肢

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ニュージーランドのワイナリーで働いていた ジョン・シュルツ が帰ってきた.
以前ここにいたときは髭など一切ない、頼りなさそうな坊やの風情だったのに...
身体も大きくなって、最初誰だか分からなかった.
怪しい人がワイナリーに入ってきちゃったのかと思ったよ...

彼とは共にバイオケミストリーのクラスを落第した仲だ.
二人とも学校嫌いなので気が合った.
彼は教室では隅のほうに座ってパッとしない感じだったが、
ワイナリーに入ると途端に目を輝かせてよく働いていた.

見かけないなあと思っていたら、ニュージーランドに行ってたんだ.
彼は彼なりにいろんなこと考えていたのだろうなあ.
「帰ってきたら、大学のタンクがすごく小さく見える!」と感激していた.

たった一度の旅で、人生は変わる.

みんないろんなところへ行ってワイン造り体験して、いいなあ.
私はこの場所に長いこと居座っているせいで、自分が旅の途中であることすら
忘れかけている.

今の生活にはとても満足.
知り合いも一人もいないこの街にやってきてから何年かの時間が経って、
思わぬかたちで仕事をもらえることになってとても嬉しい.
必要なものが、必要なだけ身の回りにあって、とても清々しく健やかな日々.

ただ、これが終わったらどこへ行こうかなあというのは少なからず考える.
まだワインのこと一生やるとは決めてないし、どこに住むことになるのかも分からない.
なーんとなくだけど、アメリカに住み続けることはないだろうな.
日本にいる大好きな人たちに会いたくてもすぐに会えないのは淋しいなあ.
という気がするだけ.


今日は午前中、お客様が注文したワインを取りにいらしたのでトラックへの荷積み.
それからバルベーラのカゼイン処理と、2006年のシラーを樽からタンクへ移す作業.
ワインビネガーの注ぎ足し(お酢もつくっているのです)など.
樽庫の整理にも取り掛かったのだけど、終わらず明日以降続きをやることに.
2006シラーは状態もよく、なかなかいいワインですぞ!
もう少し複雑味を出すために、もしかしたら明日ブレンドをするかもしれない.
そして金曜日ボトリングすることになりそうだ.



今年の仕込み開始はどうやら8月の第一週になるかも、という噂が聞こえてきた.

by saitomy | 2008-06-18 03:00 | ワイン・ブドウ アメリカ編
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