ブドウ畑の空に乾杯

カテゴリ:ワイン・ブドウ フランス編( 295 )


20分の初夜

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花婿一族は花嫁を迎えに行く.役所で書類に署名する.花嫁の父はヴァレンヌ村の村長なので、彼は自分の娘の結婚を村長としても承認した.その後は通り向かいの教会で式.教会から出てくるところで紙吹雪のシャワー.車で走りシャブリに戻る.会場の庭に生バンドのジャズが流れ、シャンパーニュとシャブリ1級がマグナムボトルで振舞われる.町じゅうの人たちが顔を見せ、おそらく500人はこの食前酒を楽しみにやってきた.やっと夜9時近く空も暗くなる頃に200人ほどの招待客は建物の中へ入り、食事が始まる.そして誰もが話す、食べる、飲む、歌う.食事もワインも美味でなければならない.ナビュショドノゾルやマチュザレムに入ったワインをソムリエたちが注いでまわる.やがて老人たちは家路に着き、DJが音楽をかき鳴らし中年と若者たちはダンスを始める.外へ出て花火が上がる.そしてまた屋内へ戻り踊る.朝の4時半くらいになって新郎新婦は町内のどこかへ身を隠す.かくれんぼだ.客たちはしばらく待って初夜を終え眠る二人を起こしに行く.見つかった.トイレのない時代はよくあった、用足しのためのおまるが用意されていて、そこにシャンパーニュを注ぐ.少々のニュテラとトイレットペーパーも入れて、つまりは便壺そのものによく似たシャンパーニュのカクテルができる.その場に居合わせた全員で回し飲みする.これで誰もがこの新郎新婦を夫婦だと認めた.このシャンパーニュの味を知っているだろうか.野蛮な吐息の漏れるような味だ.皆で会場へ戻り熱いスープを食す.焦げた玉ねぎとマデラの風味が染み渡り、そろそろ本当に眠ろうかという気分になってくる.皆一度家に帰り3時間ほど眠る.

by saitomy | 2012-07-04 03:00 | ワイン・ブドウ フランス編

結婚式は

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2日間続く.写真はその一日目の始まり.

by saitomy | 2012-07-03 03:00 | ワイン・ブドウ フランス編

そのフランスの

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田舎町の生活を離れてからまだ一年にもならないというのに
私はすっかり日本での忙しさに追いたてられていたのだ.
少し息抜きが必要だった、それも安息などではなくとびきり野蛮なため息に近いものが...
幸い町は変わりなくそこにあり続けてくれていたようで、結婚式が始まるまでの数日間は
道行く人との挨拶や、散歩には不具合な歩きにくい石畳などを愉しむことができたし
滞在先の家ではまるでしばらくぶりに会った家族のように歓待を受け
毎日の食前酒そして地下のカーヴから食卓に上るワインを堪能した.

by saitomy | 2012-07-02 03:00 | ワイン・ブドウ フランス編

先月のことになるけど

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結婚式に呼ばれてちょっくらシャブリへ行ってきたのだった.

by saitomy | 2012-07-01 03:00 | ワイン・ブドウ フランス編

久しぶりの人というのは

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フランスからやってきたロマン・コレ.
ワインの試飲会があったのでドミニクお母さんと共に来日しました.
日本で会うとなんだか不思議な感じだね.こんな風に仕事が一緒にできるって、嬉しいね.
しかしこれ、日本だということがわかりにくい写真だ...宿泊先のホテルで奥さんと息子に電話をかけるロマン.

by saitomy | 2012-01-26 03:01 | ワイン・ブドウ フランス編

宴の人

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なぜか知らないけどドメーヌ当主のジル・コレは、今夜のために髪の毛とトレードマークの髭をオレンジと緑色に染めてきた.
自分で床屋を予約して、スプレーで染めてもらったらしい.
初めて見たときはギョッとするが、ま、彼はそういう人ですよね...という感じで従業員も家族もみんな納得.

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上の写真はこんな髪の人に肩を抱かれ困る筆者.

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本当によいミレジムだったので...お祭りです.
ドメーヌ当主ジル主催による、利き酒コンクールが始まりました.
ラベルを隠したワインを飲んで、年号、地域、アペラシオンを当てるというゲーム.
答えを知ってるのはジルだけ.

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いやあ、けっこう当たらないものなので...でもなかなかこういう機会もないのでみんな苦戦しつつも楽しんでます.
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メインの料理と共にワインを楽しんで、すべての回答を記入して提出.採点が始まる.

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1位になっちゃった筆者.賞状まで用意してくれて...賞品は2006年シャブリ・プルミエクリュ・ヴァイヨン.
ジェロボアムで!どうやって日本まで持って帰ろう!?

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2位!秘書マリーガブリエル!女性陣健闘.

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3位!几帳面フロラン!おめでとう!

本当の1位はもちろん醸造長ロマンだったのだけど、家族だから賞品は貰わないよ、と
順位を譲ってくれたのでした.
カッコイイでしょ.

まっこんな感じのペレでした. 
この後ちょっと飲み過ぎて大変なことになったけど...
ペレの翌日は働かなくてもよいことになっているのでたっぷりと寝かせてもらいました.

by saitomy | 2011-09-15 03:01 | ワイン・ブドウ フランス編

ペレ

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収穫後の打ち上げパーティー. 「ペレ」と呼ばれてます. 
ドメーヌが従業員を招待してごちそうを振る舞う.
素晴らしい収穫だった年は、パーティーも盛大に.

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...盛大に、

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盛大に......え?

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な、なんで?髪の毛の色が変わるほど盛大に?

ペレの詳細は次回.

by saitomy | 2011-09-15 03:00 | ワイン・ブドウ フランス編

新入り歓迎

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収穫が終わった翌日、ドメーヌのみんなはリラックスした空気の中、昼食をとった.
収穫期以外はお昼になると自宅に帰って食事するので、賄いを一緒に食べるのは今年はこれが最後. 
毎日全員に食事を提供してくれた醸造所に感謝します.

デザートとコーヒーも済ませ、午後の仕事に入ろうかという時にちょっとした余興が.

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今年からこのドメーヌで働き始めたエルヴェ.
「おまえ、トラクターの運転もできねえだろう!」と同僚にからかわれて
「いや、できるさ、じゃあマール用のトラクターをバックで駐車してみせる!」と言い張ったので

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ではみんなで見学させてもらうよ!と椅子を並べて彼の駐車テクニックを見せてもらうことに
なったのだった.

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もちろん、彼はこんな大きなトラクター運転したことがなくて、結局ジルが駐車し直すことになった.
見栄は張るものではない...けど、愉しかったよ.
こんな少しイジワルな新人歓迎はユーモアの内.
大きなトラクター、こんな壁ギリギリに寄せるの、難しいよね.

さて、収穫が終わって数日間は大掃除の日々が続く.がんばろう.

by saitomy | 2011-09-14 03:00 | ワイン・ブドウ フランス編

最終日の夕方

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機械の通れない畑の端っこの一列を手で収穫する.
収穫はいつだって愉しい.

一年間この時のために働いてきたんだから.
その過程を全部知っていて、自信と感慨と思考と共にブドウを取るのも愉しいが

何も知らなくたって、そこに生っている果実を切り取ることは、それだけで愉しいもの.

どれほど愉しいかは、やってみて感じてくださいと言うほかない.

by saitomy | 2011-09-13 03:01 | ワイン・ブドウ フランス編

収穫一年目の畑

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この畑、4年前に植えられてこれが初めての収穫.
ブドウの実がまだ低い位置にあるので収穫用のトラクターも低めに調整しているのだが
どうしても取り残しが出る.
なのでトラクターの後ろをみんなの足で追いかけて、残ったブドウをハサミで摘んでゆく.

今年の仕込みも今日で最後だ.
淋しい...けれどずっと寝不足が続いているので仕込みが終わったらゆっくりと寝たいというのも本音.
今年は素晴らしい収穫、質も量も申し分なかったので、思い切りお祭り騒ぎをしてからゆっくりと休もう.

by saitomy | 2011-09-13 03:00 | ワイン・ブドウ フランス編