ブドウ畑の空に乾杯 | |||||
今日はパンプオーバー(ポンプオーバー、ルモンタージュ とも)のごく基本的な一例を紹介します. 赤ワインは皮や種と共に発酵させます. 発酵が進んでくるとその皮や種が、発生した二酸化炭素に押し上げられて表面に浮きます. これが浮いてきた果皮や種. ↓ キャップ(果帽、シャポー) と呼ばれているものです. このままだと果皮はワインの表面に浮いたまま乾燥してしまうので、 一日数回湿らせ沈めてあげないといけません. このキャップを湿らせ沈める方法の一つがパンプオーバーです. バクテリアやカビの繁殖を防ぐと同時に、皮や種に含まれている 色や香りやタンニンなどの成分の抽出を高める目的もあります. まず、ホースとポンプを洗浄殺菌してから、タンクにつなぎます. タンクのバルブを開け、ポンプで矢印の方向にワインを動かします. タンクの上ではもう一人がホースの先を持ってスタンバイ. パンプオーバーは1人よりも2人でやるととても楽. ワインが送られてきたら、果帽全体にまんべんなく行き渡るようにホースを動かします. ワイナリーによっては、ホースを持たなくてもいいような道具を使っているところもあるようですが... いいよね、お金持ちのワイナリーは... フレズノステイトワイナリーでは一日2回、午前8時と午後4時にパンプオーバーをしています. 大きなタンクは20分間.小さなタンクだと5分間くらいで終わります. 20分は結構長くて、私は飽きてくると大抵自分の名前とかワインの表面に書いてます. 日本語で. また、イーストが健全に活動し発酵を進めるには酸素の存在が欠かせません. パンプオーバーをすることで、発酵中のワインに酸素を与えることができます. 最近使い出したのは、Iライン(アイライン)と言ってパンプオーバーすると同時に パイプの中に空気を吸い込んでくれる道具. でもワインが少し飛び散るのでもっといい部品を誰か作ってくれないでしょうか... 赤ワインのパンプオーバーの、大まかな説明でした. 説明の分かりにくい部分や質問がありましたら、いつでもメールを下さい. メールアドレスはこのブログのページ右部分、「メモ」欄をご覧下さい.
by saitomy
| 2008-08-11 03:00
| ワイン・ブドウ アメリカ編
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